稲と雑穀の会 その他の活動
稲と雑穀の会では、古代米、雑穀の育成栽培、種の保存だけでなく、
  • これまでの成果を伝える、文化講座、学習支援
  • 地元に伝わる伝統食材を育成し、調理する
  • 環濠保存施設の展示資料作成
  • 史跡公園の整備、維持管理
などの幅広い活動を行っています。いくつかを紹介します。
文化講座

【弥生の「食」と「織り」の文化講座】

第2回(平成23年2月19日)
「アジア東部のモチ文化」
 阪本寧男(京都大学名誉教授)
「稲と雑穀の会の活動状況」
 土山博子(稲と雑穀の会)
 
講義の風景
第4回(平成23年3月12日)
「赤米とは」
 小川正巳(県立広島大学客員研究員)
 土山博子(稲と雑穀の会)
 稲と雑穀の会[古代食体験]
 
講義と試食の風景

【弥生人養成講座】

第2回(平成23年7月9日)
「メロン仲間の日本への渡来」
 藤下典之(大阪府立大学 元教授)
 稲と雑穀の会[協力]
 
講義の風景    発掘されたウリの種
小中学生の体験学習

【下之郷の歴史の学習】

地元の小学生や中学生が校外授業として史跡公園へやってきます。
展示資料の説明だけでなく、体験学習を行ったり、天気の良い時には復元した環濠の土塁で食事もとります。
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遺跡の説明を聞く
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環濠で食事
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火起こし体験
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弥生土器の説明

【米作り体験学習】

青年会議所が主催となり、地元の小学生に半年間にわたって米作り体験学習を開催しています。
ここでの稲作体験では、弥生人に習い、手作業、無農薬でお米づくりを行っています。
稲と雑穀の会も共催で一緒になって稲作りの指導やそのための準備、後始末の作業を担っています。
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稲作の説明を聞く
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田植え体験
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草取りもします
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稲刈も大変です
地元に伝わる伝統食材

【フナずし作り】

下之郷遺跡からはゲンゴロウフナの骨が多く出てきます。
滋賀県ではゲンゴロウフナを使った伝統料理のフナずしがあります。
でも弥生の人がフナずしを調理していたのかは判りません。
古くから伝わる料理ということで、地元の人に手ほどきを受けてフナずしを作ってみました。
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フナをさばき、うろこをとる
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フナに赤米を詰める
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フナと赤飯を交互に重ねる
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出来上がったフナずし

【下之郷特産さといも作り】

下之郷特産のさといもは、4月に植え付け11月に収穫します。
背丈はあまり大きくならず、いもは丸くって小さく粘りがあっておいしいです。
ブランドさといもとして出荷されていました。


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畑で育っているさといも
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収穫したさといも
下之郷史跡公園の整備・維持・管理

【植栽の植え付け、維持、管理】

遺跡から樹木の種や木片がいろいろ出てきて、当時の植生が判ります。
樹種が同定できた植物の苗を山で採集し、育てて「弥生の小道」や公園の中に植え付けています。
育った樹木のお世話も大切な仕事です。
これからも樹木のプレート作りやベンチの設置など行っていく予定です。


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植え木のお世話
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低木の植え付け
稲と雑穀の会 リーダ 土山さんの横顔

土山さんは、これまで下之郷遺跡の発掘調査に長年従事してきました。
土の中から種子や果実、葉っぱ等の植物遺体を見つけ、丁寧に取り上げるのが得意です。出土する植物は、2000年以上前の村の様子や人々の食べ物を復元するうえで重要な手掛かりとなります。土山さんは、見つかった植物をノートに整理しながら、弥生時代の草花や食べ物、料理の仕方を考え、楽しく語ってくれます。
「稲と雑穀の会」がスタートしてからは、リーダとしてだけでなく裏方としても多くの作業を担当しています。そして皆と作業する時や勉強会の折には、弥生をテーマに饅頭やデザート、菓子なども作って振る舞ってくれます。 実は、その古代食なる料理はたいへん人気で、幼い頃の想い出話しや郷土食、山菜などの話題で持ちきりとなり、世代を超えて皆を昔の世界へといざないます。
(文:下之郷史跡公園の若様)


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