弥生織りの会 : その他の活動
弥生時代の織り機を復元できたので、同時代の「衣」に関する紹介活動、体験学習を 行って
います。いくつかの活動を紹介します。
文化講座
弥生の「食」と「織り」の文化講座
第1回(平成23年2月11日)
「弥生のワザをつむぐ-糸と染めのふしぎ」
 名倉京子(龍谷大学講師)
 東村純子(京都大学総合博物館研究員)
 弥生織りの会[染めの実習指導]
 
講義と実習の風景
第3回(平成23年3月5日)
「弥生織り実践-東アジアの中の弥生織り」
 東村純子(京都大学総合博物館研究員)
 立石文代(弥生織りの会)
 弥生織りの会[織りの実習指導]
 
講義と実習の風景


弥生人養成講座
第1回(平成23年7月9日)
弥生文化と東アジア
 「台湾先住民の「衣」と「食」-アワのモチ文化」
 林 麗英(総合研究大学院大学 博士課程)
 東村純子(国立民族学博物館研究員)
 弥生織りの会[織りの実演]
 
講義と実演の風景
中学生の弥生織り体験講座
守山中学校の生徒さんの弥生織り体験講座
 輪になって座り、弥生の織り機の操作を
 体験しました
 よこ糸通しが難しかったけど、おばあちゃんに
 手助けしてもらいました
 
親子で弥生織り・草木染め体験講座

【1日目:カラムシの繊維取り、2日目:弥生織り】

親子で弥生の織り物作りを、糸作りから草木染めまでの工程を体験しました。
1日目は、カラムシ皮を剥いで、そこから繊維を取り出しました。
2日目は取り出した糸を弥生の織り機で布に織りました。横で見ているお母さんもついつい手を出してしまいます。
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カラムシの茎をとる
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皮を剥いで糸をとる
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弥生織りの実践
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お母さんの手が出ます

【3日目:草木染め】

3日目は草木染めです。「やしゃぶし」を使って煮出すと薄い茶色に染まります。
絞り染めをするので、まずは輪ゴムで絞りを入れます。その後、「やしゃぶし」を煮出して布を入れます。。
その後、しっかり水洗いをしてこのような作品になりました。
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輪ゴムで絞りを入れる
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「やしゃぶし」で煮出す
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しっかり水洗い
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きれいな茶色に染まりました
弥生織りの会 リーダ 立石さんの横顔

「ポキッ、スーッ、シャーシャー」と苧麻を刈り取り、繊維をしごいて糸にする。そして糸と糸をつなぎ、さらに撚りをかけ長い糸とする。立石さんの手際よい手の動きは、あたかも魔術師のようです。日本各地の伝統織物や生産現場を見学したり、東南アジアのスラウェッシ島トラジャ族の機織りを現地で学んだりするなかで得られた手わざは、弥生の技術を復元するうえで欠かせないものだと思います。
古くから伝わる下機(しもばた)を日曜大工さながら自分で製作し、織りの実演までするなど、器用さと行動力は素晴らしいものです。
弥生時代の出土品を参考に、当時の服飾を復元したり、現代風にアレンジし、私たちの生活に取り込むことができるなら、素晴らしいことだと思います。
(文:下之郷史跡公園の若様)


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