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 2013年度のニュース

「弥生織り体験講座(第6回:作品展示)」が開催されました(2月8日)

今回のお話をもって弥生人養成講座[弥生織り講座]6回コースは終了しました。
 1 講座内容
開催日
体験内容
作業内容
第1回
 6月22日(土) 繊維取り  カラムシの表皮から繊維を取り出します
第2回
 7月13日(土) 糸づくり  繊維を撚りついで糸を作ります
第3回
 9月28日(土) 整経・講話  機にかける準備と講師による弥生機織りの説明
第4回
 10月12日(土) 織りの実践  自分で作った麻糸でコースタなどを織ります
第5回
 12月7日(土) 織りの実践  弥生時代の織り機を復元し、織ってみます
第6回
 2月8日(土) 作品展示・講話  作品を展示します。講師より原始機の実演とお話し
講師 東村純子(福井大学講師)、立石文代(弥生織りの会)、星野利枝(マヤ織教室)
主催守山市教育委員会 文化財保護課、 共催 弥生織りの会

【第6回の内容】
最終講義は前日からの大雪で、冬用タイヤを装着していない我車は動けず取材は見送りとなりました。
後日、展示されている作品を見に行きましたが、生徒の皆さんはしっかりと作品を作っておられました。
展示作品と制作中の写真
展示作品と制作中の写真
まだ織り機にかかっている作品
まだ織り機にかかっている作品
輪状式の織り機と糸
輪状式の織り機と糸


「弥生織り体験講座(第5回:織りの実践)」が開催されました (12月7日)

前回に続き、織りの実践です。
東村さんは各地の遺跡の出土物や東アジアの民族調査の結果から、弥生時代の原始織り機の復元を提唱されています。東村さんは海外調査中のため、文化財保護課の方が代わりに、原始織り機の復元の考え方を説明されました。
次いで、織りの実践の続きです。まだ、織りの続きをする人、織り終って布の端部の始末をする人、もっと大きな布が織ることのできる「輪状式織り機」の準備をする人、様々でした。
原始織り機復元の説明
原始織り機復元の説明
織りの続きを懸命に
織りの続きを懸命に
織り終って端の始末中
織り終って端の始末中
輪状式の経糸準備中
輪状式の経糸準備中


 下之郷史跡公園「弥生の米づくり」体験は11月17日で完了しました

【開催趣旨】
国指定下之郷遺跡は、弥生時代中期の県内最大の環濠集落跡で、クワ、スキ、石包丁や炭化米など
農業にかかわる貴重な資料が発見されています。
今回の体験学習では、弥生時代に始まった米作りに注目し、当時の稲作技術や食文化について体験を
通じて、半年間、楽しく学びました。

スケジュール
開催予定日
集合時間
体験内容
作業内容
第1回
 6月8日(土) 午前9時〜12時 田植え  穴あけ方法で赤米などの苗を植える
第2回
 7月21日(日) 午前9時〜12時 草取り  水田の中の草取りとお菓子作り
第3回
 8月10日(土) 午前9時〜12時 おどし作り  木や竹、貝殻などで鳴子を作る
第4回
 9月14日(土) 午前9時〜12時 花の観察会  米の花の受粉観察、おどしをつるす
第5回
 10月19日(土) 午後1時〜4時 稲刈り  稲刈り・ハサ掛け・天日に干す
第6回
 10月26日(土) 午前9時〜12時 脱穀  千歯こき、臼で脱穀精米する
第7回
 11月17日(日) 午前9時〜12時 炊飯試食  史跡祭りで弥生がゆ等を作る


弥生の米づくり体験(第5回) 「稲刈り・ハサ掛け・天日に干す」(10月19日)

下之郷史跡公園の体験水田は湿地帯を利用したような「ぬかる田」になっています。何日も前から精一杯排水して乾燥させますが、今年は台風と雨に見舞われ、水田を水浸しにしました。そんな中での大変な稲刈りでした。
1の田には熱帯ジャポニカ種で茎が太くしっかりしています。この田では、前回作った石包丁で穂刈りに挑戦しました。右手で穂刈りし、刈った穂を左手に持ち、集まったらひとくくりにします。
2の田の稲は、1m50cmを超える赤米で台風で半分倒れ、土はぬかる田。子供が刈ったら大人がすぐ受け取り、田んぼの周りにいる人が束ねていき、リレー形式で渡します。とは言っても、子供の長靴が抜けず、助ける大人も必死でした。小さい手でいく株も鎌で刈り、最後まで残らず刈りとげた子供たちは泥だらけの顔が生き生きしていました。
3の田も赤米です。お父さんお母さんの出番です。稲の束ね役の人たちは指が痛くなるほど頑張ってくれました。今年はハサ掛けを少しはなれた場所にしたので子供たちは、一輪車、リヤカーなどにも興味を持って一日中頑張りました。
作業を終えていっぷく前に、熱帯ジャポニカの茎の皮をむきストローを作りました。 アクエリアスが何かあまーい感じ。今日1日ごくろうさま。どの子もよく頑張りました。
石包丁の使い方
石包丁の使い方の実演中
鎌も使って稲刈り
鎌も使って稲刈り
一輪車で稲運び    
一輪車で稲運び
ジャンボ・ストロー作り
ジャンボ・ストロー作り
全員集合
全員集合  後ろでは稲のハサ掛け中(天日干し)


「弥生織り体験講座(第4回:織りの実践)」が開催されました (10月12日)

前回、ミニ織り機(腰機)に経糸(たていと)をセットしたところに、緯糸(よこいと)を織りこんでいくが本日の作業です。
まず、東村さんから腰機による織り方の講義と歴史的な説明を聞きました。
次いで、いよいよ織りの実践です。幅15cm程度、長さ30cmくらいの布が織れます。
織り機の一方は、展示室の柵にくくり付け、片方は自分の腰に回し、体の位置を調整して適度な張力を糸にかけます。綜絖(そうこう)と丸筒を操作しながら経糸を交互に上下させ、そこに緯糸を通していきます。
張力を保ち、経糸の間隔、通す緯糸の間隔を一定になるようにするのですが、皆さん苦労していました。弥生織り会の人に手伝ってもらい、どうにか布が織り上がっていきました。
今回の織り方は「直状式」といって、平たい布が織り上がる方式です。これとは別に「輪状式」という、ループ状につながった布を織る方式もあり、その方式のための経糸整経のやり方を実演してもらいました。次回は輪状式の織りの体験を行う予定です。 直状式、輪状式の説明はここをクリックしてください。
原始織り機の説明
原始織り機の説明
織りの実践
懸命に織っています
織り機と布の状態
織り機と布の状態
輪状式の経糸準備
輪状式の経糸整経の実演


「弥生織り体験講座(第3回:織りの準備)」が開催されました (9月28日)

前回作った糸を整経し、ミニ織り機(腰機)にかける作業体験です。
東村さんから東南アジアの腰機の講演を聞きました。弥生時代の原始織り機と同じようなものが、最近まで使われていたようです。
次いで、カラムシの表皮から取り出した糸に撚り(より)をかけます。これが緯糸(よこいと)になります。紡錘車という道具を使って撚りをかけるのだけど、前回、つないだはずの糸が外れて皆さん苦労していました。
経糸(たていと)は予め準備してもらった糸を二本の棒の周囲に回して整経します。
その後、ミニサイズの腰機に経糸をセットします。経糸は1本おきに上下させる必要があるため、綜絖(そうこう)という仕掛けに糸掛けをしますが、これが一苦労です。 弥生織り会の人やマヤ織教室の星野さんに手伝ってもらい、どうにかセットできました。
原始織り機の説明
原始織り機の説明
糸に撚りをかける
糸に撚りをかける
経糸(たていと)を整経する
経糸(たていと)を整経する
ミニ織り機にセット
ミニ織り機にセット


弥生の米づくり体験(第4回) 「花の観察とおどし立て」(9月14日)

史跡公園の弥生水田で稲の観察会とおどし立てが行われました。稲と雑穀の会のメンバー、中江寿昭さんから稲の開花についてのお話しを聞きました。稲の開花について説明を受けた後、皆で弥生水田の観察を行いました。
赤や白のノギをつけた稲穂は、たいへん美しく、よく見ると、その間から小さな花が顔をのぞかせています。
その後、田んぼの四隅に竹竿を立てて、縄を張り、前回、作成していた「おどし」をつるしました。そして、竹竿の先には鳥形木製品を飾りました。

受粉の講座
受粉の講座
いねの花の観察
いねの花の観察
作ったおどし
作った竹のおどし
おどし
田んぼに付けたおどし


 下之郷史跡公園「夏休み体験講座」を実施しました (3講座 7月〜8月)

【開催趣旨】
下之郷遺跡は、地中から動物や草、木、虫、魚などがたくさん発見されていて、弥生時代のタイムカプセルとも言われています。今回は弥生人の生活や文化、環境を身近にある植物の標本作りやあい染め、あんぎん編みの体験を通して学びました。

1 体験講座の内容と募集要項

【草花標本づくり体験】 講師:坂本寧男、土山博子(稲と雑穀の会)
講座
日時
 内容
定員
材料費
第1回
 平成25年7月26日(金)  草花や薬草の採集  15人  200円
第2回
 平成25年8月23日(金)  草花標本づくり

【1回目:草花や薬草の採集】
今回は、身近な場所に生育している草花を理解するために標本づくりをしました。標本づくりは、植物採集と観察からはじまります。植物学を専門としている阪本先生や稲と雑穀の会の方々の案内に従い、参加者は史跡公園を散策しながら、植物を採集していきました。採集した植物については、採集場所や日時などを付け、新聞にはさみ込む作業をおこないました。
作り方の説明
公園で草花を採集する
草花を採集
がまの穂も採集
説明を聞く
新聞紙に挟み込む
草引き
本日の採集の成果

【2回目:草花標本作り】
前回、新聞紙にはさけておいた植物を、台紙に貼りつける作業を行いました。
サンプルを見ながら貼り付けるのですが、かさばった植物は貼るのが大変で阪本先生や稲と雑穀の会の人に手伝ってもらいます。採集植物を台紙に貼った後は、植物の名前や採取場所、日付などを記入したカードを添えて仕上げていきます。図鑑を見て名前を調べたり、判りにくいものもは、阪本先生にその見分け方や名前を教えてもらいます。
最後に表紙を付けて完成です。
標本サンプル
標本サンプルを見て・・
台紙に貼り付ける
台紙に貼り付ける
貼り付けを手伝ってもらう
貼り付けを手伝ってもらう
植物の名前を調べる
植物の名前を調べる


【あい染めとまゆクラフト体験】 講師:立石文代(弥生織りの会)、林益代(弥生織りの会)
講座
日時
 内容
定員
材料費
第1回
 平成25年8月5日(月)  「あい」染め  20人  200円
第2回
 平成25年8月26日(月)  「まゆ」を利用した人形など製作

【第1回:あい染め】
「あい染め」というと、「紺屋さん」があいの葉を発酵させて使う本格的な染めと、生葉を使った簡易な染め方があります。 今回の体験講座では、収穫したばかりのあいの生葉を使って染め体験を行いました。
まず、刈り取ったあいの枝から葉っぱをむしり取り、水と一緒にミキサーに入れて粉砕します。それを布でろ過したものが染液になります。この染液は薄い緑色です。
大きなハンカチを浸し、水洗するときれいな藍色に変わります。ハンカチはあらかじめ、一部を糸でぐるぐる巻いてあり、そこには染料が入り込まずに白い模様となって残ります。
家族で参加してくれた子供さんは、出来あがった作品を赤ちゃんに見せてあげ、ほほえましい一こまでした。
葉をむしり取る
葉をむしり取る
染液作り
ミキサーで水と一緒に粉砕しろ過する
布の一部を輪ゴムでくくる
布の一部を輪ゴムでくくる
布を染液に浸す
布を染液に浸す
水で洗う
水で洗う
出来上がった作品
出来上がった作品
赤ちゃんに見せます
赤ちゃんに見せます

【第2回:まゆクラフト作り】
蚕を育てて出来上がったまゆを使ってのまゆクラフト工作です。
あらかじめいろいろな色に染めてあるまゆを素材として使い、はさみで切ったり、のり付けしたりして動物やアニメの主人公、花などを作ります。
最初、まゆを切ると、中からさなぎが出てきて、ちょっぴりびっくりです。まゆの丸っこい形を生かしてヒヨコやウサギを作るとなかなか可愛いです。 形が出来上がると、マジックで目を描いたりひげを描いて完成です。
体験講座の風景
体験講座の風景
細かい作業を真剣に
細かい作業を真剣に・・
まゆクラフトのサンプル    
まゆクラフトのサンプル


【あんぎん編み体験】 講師:中藤容子、林婦じ江(弥生織りの会)
講座
日時
 内容
定員
材料費
第1回
 平成25年7月29(月)  昔の編み機と編み方の説明  15人  200円
第2回
 平成25年8月2日(金)  あんぎん編みでものつくり

【第1回:昔の編み機と編み方】
「あんぎん(編布)」とは、植物繊維を素材とする編み布で、縄文遺跡から出土しています。布だけではなく、昭和の中頃まで、自宅で稲わらや麦わら、葦(あし)などを使って「むしろ」や「俵(たわら)」などを編んでいました。
弥生織りの会のおばあちゃんも子供のころ、あんぎん編みでむしろや俵を編む手伝いをしていたそうです。
夏休み体験講座では、子供たちにあんぎん編みを体験してもらいました。 琵琶湖博物館で民具の調査研究をしている中藤容子さんに民具の話やあんぎん編みのことを聞いた後、下之郷のおばあちゃん宅で保管されていたあんぎん編み機の使い方の実演を見学しました。 その後、中藤さんやおばあちゃんの指導で、あんぎん編み機を操作したり、編んだりしました。縄(なわ)作りにも挑戦しました。
中藤さんの説明
中藤さんの説明を聞く
昔の編み機
昔の編み機とむしろ
編んでみる
簡単編み機で編み体験
なわ作りもしました
なわ作りもしました

【第2回:スダレを編む】
簡易あんぎん編み機でスダレを作りました。たて糸には毛糸を使い、麦わらを編んでいきます。
まず、麦わらのはかまや葉を取り除きストロー状にします。編み機にたて糸をセットし、毛糸で麦わらを交互に交叉させて編んでいきます。おばあちゃんにも手伝ってもらい、小さなスダレが完成しました。
中藤さんの説明
中藤さんの説明を聞く
おばあちゃんもお手伝
おばあちゃんもお手伝
スダレ作り
スダレ作りの最中
完成しました
完成した作品と記念撮影


弥生の米づくり体験の開催 (第3回:オドシ作り)を開催しました (8月10日)

オドシ作りを実施しました。オドシとは、稲の生育が進み、稲の出穂がはじまる頃に、獣害や鳥害から稲をまもるために田んぼの周辺に立てるものです。オドシの他に、鳥形木製品も作りました。 鳥形木製品は、下之郷遺跡をはじめ日本の弥生時代の遺跡から見つかっていて、穀霊を運ぶ鳥への信仰に基づくものと考えられています。弥生人たちは、天から田んぼへ穀霊が舞い降り、たくさんの稲穂が実るよう願っていたことと思います。9月14日には、皆で作ったオドシや鳥形木製品を公園の弥生水田に立てる計画です。
オドシ作りの後は、しそジュースと稲と雑穀の会で栽培したウリ(キンマクワと現代のニューメロン)をいただきました。
竹と木片をひもでつなぐ
竹と木片をひもでつなぐ
大人は鳥形作り
大人は鳥形作り
天幕の下で製作中
天幕の下で製作中
最後はおやつ
最後はおやつ


弥生の米づくり体験の開催 (第2回:草取り)を開催しました (7月21日)

6月に田植えした弥生水田の草引きを行いました。このところ雨模様の天気で心配でしたが、当日は晴れ、無事草取りが出来ました。田んぼには、雑草が生えており、水面は小さな水草で覆われていました。水草を掬い取り、雑草を引き抜いて、1時間ほどで美しい田んぼになりました。これで、秋の収穫に向けて稲がすくすくと育ってくれるでしょう。
草取りのあとは、稲と雑穀の会のお世話で、子供たちと一緒に赤米団子を作りました。米粉をこねあげ生地にしたものを平らにし、中にあんこを入れて丸めます。それをゆでた後、きな粉をまぶします。赤米、草もち、普通のもち米の3色団子が出来上がりました。田んぼ仕事の後で、自分たちで作った団子はとりわけ美味しく、元気回復となりました。
説明を聞く
田に入り草引き
草引き
熊手で水草とり
菓子作り
丸めて団子作り
出来上がった菓子
出来上がった3色団子


「弥生織り体験講座(第2回:糸作り)」が開催されました (7月13日)

前回カラムシから取り出した繊維束より「糸作り」の体験です。
カラムシの表皮から取り出した繊維束は8mm〜10mmあり、これを2mm程度に裂いて糸状にします。これをつないで長い糸にします。
つなぐと言っても結ぶのではなく、糸端同士を絡ませて解けないようにします。 糸端を2つに分け、もう1本の糸とZ状にからませ、またS状に絡ませる・・といった作業です。これが結構難しく、下手すると、するする〜と抜けてしまうのです。
2時間かかって出来た糸ほんの少し。単純ながら気を使うしんどい作業です。糸は絡まないようにボールに入れています。織物にするにはまだまだ量が必要で自宅作業の宿題となりました。
カラムシの繊維束
カラムシの繊維束
繊維を糸につなぐ
繊維を糸につなぐ作業風景
出来上がった糸    
出来上がった糸


 下之郷史跡公園 弥生織りの会 「蚕」の里親を募集しました *募集は終了しました*

【募集の趣旨】
国史跡下之郷遺跡からは、弥生人が布を織るために使用した道具など貴重な資料が多数発見されています。
今回は機織りの文化を体験学習などで理解していただくため、蚕の幼虫を配布します。蚕をご自宅で飼育し、
成長の様子を観察していただきます。
募集内容
 項目
 対象
 説明会
 その他
蚕の幼虫配布 市内在住の親子20組
 (10匹まで/家族)
平成25年6月22日(土)
 午前10時から
(弥生織りの会)
※夏休みには、体験教室でマユを使った工作など行います

【「蚕」の里親説明会が開かれる(6月22日)】
6月22日、弥生時代の機織りにちなんで蚕を養育してみようと、説明会と幼虫の配布がありました。幼虫は生後1週間ほどのもので、1か月ほどで繭になります。
幼虫の里親さんは、桑の葉やフンの取り換えなど毎日大変ですが、徐々に生育してくると可愛くなってきます。今後、成熟し繭となったら、夏休みにマユ工作も予定しています。
皆さん、がんばって餌をあげ、お世話をしてください。
配布の準備
配布の準備
カイコの幼虫
配布されたカイコの幼虫
マユ
こんなマユになります


「弥生織り体験講座(第1回)」が開催されました

6月22日 今年度の新企画、繊維を取り出して織物にする一連の「弥生織り体験講座」が始まりました。
第1回は、弥生時代の織り機と糸として用いた植物の話があり、続いて、弥生織りの会の立石さんから実技指導を受けて、いよいよ作業が始まりました。
ドンと積まれた「カラムシ」の山から1本取り出し、葉を取り、表皮をはがし、表皮から皮と繊維束を分離し、その繊維束から不要な異物をこそぎ取る・・・という一連の作業です。
立石さんの実演を見ているととても簡単な作業に見えますが、いざ、やってみると思うようにはいかず、参加者の皆さんは四苦八苦です。でも、そのうちに慣れてきて手つきは良くなってきました。とはいっても、取り出した糸束の出来栄えは、先生に比べて色が付いており(不純物が取りきれていない)、不揃いです。
2時間かかって取り出した糸束はほんの一握り。これからどうなることやら???
実演中の立石さん
実演中の立石さん
表皮をはがす
葉を取り、表皮をはがす
パンフレット    
体験講座のパンフレット
不純物をしごきとる
表皮から繊維束をしごきとる
取り出した糸束
取り出した糸束(出来栄えは?)

体験講座の準備や蚕の里親募集をしている「弥生織りの会」の活動の様子は↓をクリックしてご覧ください。
  
「弥生織りの会」4月〜6月の活動状況を見る


弥生の米づくり体験の開催(第1回:田植え)

6月8日(土)、下之郷史跡公園の体験水田で「弥生の米づくり体験」第1回の田植えが実施されました。田植えは、守山市内の小学生や保護者、稲と雑穀の会、滋賀県立大学の学生さんなどが3班に分かれ、3つの水田で行いました。
児童達は、最初に文化財保護課の職員から遺跡の話を、「稲と雑穀の会」の人から古代米について説明を受けました。その後、これから半年、作業のときに着る弥生時代の「貫頭衣」を作成しました。田植えは、その貫頭衣を身に着けて行いました。体験水田に植えられる稲の品種は、下之郷遺跡で見つかっている「熱帯ジャポニカ」や赤米などが植えられました。
田植えの準備やお世話をしてくださる「稲と雑穀の会」の活動の様子は↓をクリックしてご覧ください。
  
「稲と雑穀の会」5月、6月の活動状況を見る

作った貫頭衣
貫頭衣の製作中
田植え
3班に分かれ田植中
全員集合
全員集合


「弥生織りの会」ばあちゃんが京都新聞で紹介されました

新聞記事 25年5月22日 京都新聞のシリーズ記事「裂地を訪ねてF」で「弥生織りの会」の
ばあちゃんの近江木綿にまつわる話が
紹介されました。
「お嫁入りの時に母親が織って持たせてくれた手織りの布地の物語」
綿を栽培して、糸に紡いで、それを「紺屋」にだして染めてもらう。それを機で織って布地とし、着物に仕立てる。
母から受け継いだ、温かみのある手仕事のお話です。そのような心と技術を「弥生織りの会」で若い人たちに伝えてくれます。

下之郷史跡公園の弥生体験授業  吉身小学校5年生 [5月24日(午前) 140名]

遠足兼体験学習で、守山市立吉身小学校の5年生の生徒が、下之郷史跡公園へ寄ってくれました。
吉身小学校の5年生は、毎年、下之郷じいちゃんズと赤米を育てています。
この事前学習も兼ねて、「稲と雑穀の会」では、昭和30年代までお米、藁(わら)をどのように使っていたか・・という体験をしてもらいました。
この学習を通じて、昔の人は何でも大切にしたこと、無駄にしなかったことを知ってほしかったです。特のお米は捨てるところなく大切なものでした。
最後に赤米の粉と水飴で作ったあめをもらって帰って行きました

【うすすり(籾がらをはずす)】
まずは、お米の付いた穂から、籾をしごいて外します。その籾を臼(うす)に入れて竪杵(たてぎね)でもみ殻を外します。「米が細かくならないような力かげんでね。」
下之郷遺跡では、このような竪杵が何本も出土しています。
作業
作業の説明
穂
穂から籾をしごいて外す
臼
臼で籾を搗き脱穀する

【箕選[みせん](籾とお米を分ける)】
脱穀した籾とお米を、箕という道具を使い、風の力をうまく利用して分離します。
「お米を落とさないように手首をうまく使ってね。」
作業
作業の説明
箕選
箕を使ってお米を分離

【粉ひき(石うすで米を粉にする)】
焼いたお米を石臼の穴に入れ、臼を回転させて粉にします。
昔は穴にお米を入れるのは子供の役目、粉ができればおいしいお団子が作ってもらえました。
「穴にいい加減の量のお米を入れないと細かく引けないよ!」
作業
作業の説明
箕選
石臼を挽いて粉にする

【アンギン編み】
縄文時代からこのような編み方がありました。藁をきれいにすぐって、二本どりで縦ひもでくくっていきます。
「弥生織りの会」のばあちゃんたちにお手伝いをお願いしました。
作業く
作業の説明
藁を揃える
織りやすいように藁を揃える
アンギン編み
アンギン編みの最中です

【縄(なわ)編み】
縄を編む時は、わらを濡らし打って柔らかくして、編んだ時食い込みやすいようにします。
6本を3本づつに分けて、手をぬらし両手を広げ、手のひらで転がします。
足、ひざなど使えるものは使って好きな態勢で頑張りました。一番難しいと思われた物が一番面白かったようです。
作業く
作業の説明
木槌でたたく
藁を濡らして木槌でたたく
縄編み
上手に縄を編んでいます


下之郷史跡公園の弥生体験授業  吉身小学校6年生 [5月9日(午前) 144名]

今回は、地元の守山市立吉身小学校校の6年生の生徒が下之郷史跡公園で校外学習を行いました。
4月と同じメニューで、下之郷遺跡の説明を受け、機織りや火おこしの3つの体験授業を受けました。
【裏方さんの活動ぶり】
体験授業では、1校当たり、140名〜170名の小学生が3班に分かれ、3つの体験授業を交代しながら受けます。
稲と雑穀の会、弥生織りの会の皆さんが、授業の準備や指導を行いますが、とても大変です。
弥生織りの体験では、これだけ大勢(600名)の分の段ボール機(はた)と毛糸玉を準備しました。
今回は、そのような写真をご覧いただきます。
火起こし
火起こし道具の交換も必要です
毛糸
毛糸の小玉をたくさん作ります
疲れたね
やっと終わった、疲れたね


下之郷のおばあちゃん 守山市老人会から表彰される

弥生織りの会には、下之郷のおばあちゃん 久子さん、ふじゑさん、光子さんが参加され、若いころの機織り体験と
技術を、会の若手(?)に伝えたり、子どもたちの機織り体験講座で指導されたり・・と大活躍です。
弥生織りの会でのこのような活動、異世代交流に対して、守山市老人会から「老人福祉篤行表彰者」として認定
され、表彰を受けました。
いつまでもお元気で!
写真
 
写真
小学生と一緒のおばあちゃん達
写真
 


下之郷史跡公園の弥生体験授業
   速野小学校 [4月18日(午前)、19日(午前) 141名]
   物部小学校 [4月18日(午後)、19日(午後) 155名]
   川西小学校 [4月23日、26日   173名]

史跡の見学や体験を通じて大昔のくらしを考えようと、守山市立小学校, 3校の6年生の生徒が下之郷史跡公園で校外学習を行いました。
下之郷遺跡の説明を受け、遺跡から見つかった石器や土器などを見学し、機織りや火おこしの体験もしました。
この授業では、稲と雑穀の会が火おこし、弥生織りの会が機織りの実習を受け持ち、児童たちに手取り足取りで指導にあたりました。

【稲と雑穀の会による「火起こし体験」】
火起こし体験では、ヒモを巻き付けた道具を上下に動かすと木と木がこすれて粉になり、50回ぐらいで煙が出はじめ、それ以上でだんだん木の粉がこげて小さい火だねができます。
回すのも手の力の入れ具合でこつがいります。うまくできないと「もういいわ」とあきらめる子、「いつまでも代わりたくない子」色々です。
また弥生時代のつぼを真似て作ったつぼで赤米を炊いて、塩味にして試食してもらいました。赤米は玄米の部分が赤いので炊くとピンク色です。つぼは土鍋と同じでまったりとしたお粥に仕上がり、炊きたてなので「おいしい」「おかわりある?」「こんなおいしいの作る人天才や」と食べていました。
火起こし
摩擦で煙が出るまで回します
火種
点いた火種を吹いて大きくします
赤米かゆ
起こした火で赤米かゆ作り

【弥生織りの会による「織りもの体験」】
下之郷遺跡では当時の織り機の部品が発掘されています。織り機復元の話や、東南アジアで使われたいた、同じような腰機の話を聞きました。
この後の機織りでは、毛糸を使ってカラフルなミサンガを作りました。昭和の初め頃まで実際に機織りをしていた下之郷のおばあさんも参加され、児童とも楽しい時間が過ごせました。
自作のミサンガを、さっそく手首に付けて大喜びでした。
腰機の話を聞く
東南アジアの腰機の紹介
手織り
手織りでミサンガ作り
手首に付けたミサンガ
手首に付けたミサンガ



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